2022年1月26日

旭化成ゾールメディカル株式会社が、医療従事者を除く一般市民500人に対して実施した「一次救命処置およびAED使用に関する意識調査」の結果を公開いたします。

<調査概要>
対象者:20~80才代の男女
サンプル数:500人
調査地域:全国
調査期間:2021年7月8日~2021年7月13日
調査方法:インターネットリサーチ

Q1: あなたは、人が目の前で突然倒れた場合、救命処置において胸骨圧迫(心臓マッサージ)とAEDが必要不可欠なことを知っていますか?

あなたは、人が目の前で突然倒れた場合、救命処置において胸骨圧迫(心臓マッサージ)とAEDが必要不可欠なことを知っていますか?

目の前で突然人が倒れたときの救命処置について、胸骨圧迫とAEDが必要不可欠なことを知っているかどうかを聞く質問に対して、68.6%の方が「知っている」と回答しました。

「胸骨圧迫は知っていたが、AEDが必要不可欠なことは知らなかった」と回答した方は7.5%、反対に「AEDは知っていたが、胸骨圧迫が必要なことは知らなかった」と回答した方は12.6%という結果から、8割以上の方は救命処置にはAEDが必要なことを知っているということが分かりました。

Q2:あなたはAEDを使用した救命講習を受講したことがありますか?

Q2:あなたはAEDを使用した救命講習を受講したことがありますか?

AEDを使用した救命講習の受講経験を聞く質問では、57.4%の方が講習を受けたことがあると回答しました。一番多かった回答は「学校や職場で講習を受けたことがある」と回答した方が24.3%、次いで「消防署や自治体の講習を受けたことがある」と回答した方が24.1%、「運転免許取得時に講習を受けたことがある」方は20.8%でした。その他の回答として「日本赤十字社講習」や「簡易ヘルパーの講習で受けたことがある」という方がいました。

救命講習を受けたことがある方は、所属している団体での講習会や資格取得時の受講経験があることが分かりました。また、複数回講習を受けたことがある方もいることがデータからわかりました。反対に、「救命講習を受けたことがない」と回答した方は42.6%という結果になりました。

Q3:もし、目の前で突然人が倒れた場合、あなたはその人に対し、胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAEDの使用などの救命処置ができると思いますか?

Q3:もし、目の前で突然人が倒れた場合、あなたはその人に対し、胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAEDの使用などの救命処置ができると思いますか?

Q4:救命処置ができない、できるかわからないと回答した理由をお答えください。

Q3:もし、目の前で突然人が倒れた場合、あなたはその人に対し、胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAEDの使用などの救命処置ができると思いますか?

目の前で突然人が倒れた場合の救命処置ができるかどうかの質問に対して、「できる」と回答した方は19.7%でした。「できない」と回答した方が41.5%、「わからない」と回答した方が38.8%という結果でした。

救命処置が「できない」または「できるかわからない」と回答した方のうち、41.8%の方は「救命処置の内容や方法を知らないから」と回答しています。また、38.4%の方が「救命処置の内容や方法は知っているが、実際に人に処置を行うのは抵抗があるから」と回答していることから、救命講習の受講経験があっても、突然の出来事に対してとっさに対応することに、少なからず不安や抵抗を感じる方が少なくないことが推察されます。

自由回答の中には、「動揺してしまいそうだから」「いざ行えるかわからない」といった回答がありました。また、「方法を知っていても、実際の現場ではパニックになってしまい、できなくなるかもしれないから」「キチンと出来るかどうか心配」といった、人命救助に対して正しく行わなければという思いから躊躇してしまう方もいることがわかりました。

Q5: あなたが救命に関する知識を十分に持っていると仮定します。目の前で倒れている人が女性だった場合、胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAEDの使用などの救命処置ができると思いますか?

Q5:
あなたが救命に関する知識を十分に持っていると仮定します。目の前で倒れている人が女性だった場合、胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAEDの使用などの救命処置ができると思いますか?

Q6:女性に対する救命処置ができない、できるかわからないと思う理由は何ですか?

Q6:女性に対する救命処置ができない、できるかわからないと思う理由は何ですか?

救命に関する知識を十分に持っているという仮定のもとで、目の前で倒れている人が女性だった場合、胸骨圧迫やAEDの使用などの救命処置ができるかどうかを問う質問では、34.8%の方が「できる」と回答しました。「救命処置をしたいが抵抗がある」と回答した方は37.9%、「できない、したくない」と回答した方は14.0%、「わからない」は13.2%でした。

「救命処置をしたいが抵抗がある」と回答した方の男女比は、男性58.0%、女性42.0%という結果でした。「抵抗がある」「できない、したくない」「わからない」と回答した方のうち60.1%は「衣服を脱がせたり、肌に触れることに抵抗があるため」、33.4%は「セクシャルハラスメントで訴えられないか心配なため」と回答しています。もちろん「女性に関わらず処置ができるか不安」という回答もありますが、救命処置であっても「服を脱がす」「肌に触れる」という行為に少なからず抵抗感がある方がいることが分かります。また、31.2%の方は「女性に対する救命処置の方法を知らないため」と回答しています。救命処置を行う際に下着を脱がせたほうがよいかどうか、判断に迷う方がいることが推察されます。

Q7:あなたが救命に関する知識を十分に持っていると仮定します。目の前で倒れている人が子ども(小学生未満の未就学児)だった場合、胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAEDの使用などの救命処置ができると思いますか?

Q7:あなたが救命に関する知識を十分に持っていると仮定します。目の前で倒れている人が子ども(小学生未満の未就学児)だった場合、胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAEDの使用などの救命処置ができると思いますか?

Q8:子ども(小学生未満の未就学児)に対する救命処置ができない、できるかわからないと思う理由は何ですか?

Q8:子ども(小学生未満の未就学児)に対する救命処置ができない、できるかわからないと思う理由は何ですか?

救命に関する知識を十分に持っているという仮定のもとで、目の前で倒れている人が子ども(小学生未満の未就学児)だった場合、胸骨圧迫やAEDの使用などの救命処置ができるかどうかを問う質問では、38.2%の方が「できる」と回答しました。「救命処置をしたいが抵抗がある」と回答した方は34.8%、「できない、したくない」と回答した方は11.5%、「わからない」は15.5%でした。

「抵抗がある」「できない、したくない」「わからない」と回答した方のうち、59.7%の方は「子どもに対して大人と同じように胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行ってよいかわからない、抵抗があるため」と回答しています。同じように「子どもに対して大人と同じようにAEDを使用してよいかわからない、抵抗があるため」と回答している方は42.4%、「子どもに対して大人と同じようにAEDを使用してよいかわからない、抵抗があるため」と回答している方は42.4%という結果でした。

子どもへの救命処置については「救命措置の結果責任を問われることが不安」「胸骨圧迫によって肋骨が骨折し、内臓にささってしまうのが怖い」という自由回答がありました。また、「虐待を疑われるから」というように、子どもの体型や責任問題から救命処置に抵抗がある方がいることもわかりました。

Q9:胸骨圧迫(心臓マッサージ)に関する以下の知識について、知っているものをすべて選択してください。

Q9:胸骨圧迫(心臓マッサージ)に関する以下の知識について、知っているものをすべて選択してください。

胸骨圧迫(心臓マッサージ)に関する知識を問う質問に対しては、「知っているものはない」と回答した22.6%を除いた77.4%の方が、何らかの知識を持っていることが分かります。「救命には胸骨圧迫(心臓マッサージ)が必要不可欠なこと」を知っている方は56.4%、「胸骨圧迫とAEDに使用により、生存率が2~3倍上がる可能性があること」を知っている方は46.1%、「質の高い胸骨圧迫を行うには、圧迫時の深さとテンポが必要なこと」を知っている方は42.1%でした。

Q10:質の高い胸骨圧迫とは、5~6㎝の深さで1分間に100~120回のテンポで絶え間なく行うことを指します。もし、目の前で突然人が倒れた場合、あなたはその人に対し質の高い胸骨圧迫を行うことができると思いますか?

Q10:質の高い胸骨圧迫とは、5~6㎝の深さで1分間に100~120回のテンポで絶え間なく行うことを指します。もし、目の前で突然人が倒れた場合、あなたはその人に対し質の高い胸骨圧迫を行うことができると思いますか?

質の高い胸骨圧迫に関する知識があるかを聞く質問には、「できると思う」と回答した方は26.2%、「できないと思う」と回答した方が69.6%でした。

自由回答では「質の高いというのは自信がない」「分からない」と不安に感じる方もいましたが、なかには「自信はないがやらなくてはならないと思う」「完璧にできるとは思わないが行う方がいいと思う」といった救命のために行動するべきという回答をする方もいました。

<調査結果を踏まえて>

突然の心停止から大切な命を救うには、その場に居合せた人による迅速な救命処置が不可欠ですが、一次救命処置に対する知識不足や心理的な不安・抵抗感を持っている人が多いことがわかりました。過去にAEDを使用した救命講習を受講したことがあっても、時間が経過してしまうと内容を忘れてしまいます。また、知識を持っていても、いざとなると慌ててしまいできないかもしれないという漠然とした不安や、訴えられるかもしれないという不安から、救命処置をしたいという気持ちがありながらも、実際の行動に移すことへの躊躇が読み取れます。

特に、AED使用における男女差は社会的な課題となっています。京都大学の研究グループによると、全国の学校構内で心停止となった生徒について、救急隊が到着する前にAEDのパッドが装着されたかどうかを調査した結果、中学生までは男女間に有意差はありませんでしたが、高校生では女子生徒へのAEDの使用が約30ポイントも低下しました。

また、「男性が女性にAEDを使うとセクハラで訴えられる」といった事実と異なる誤った内容がSNS上で拡散され話題にもなりました。 実際は、救命処置のために衣服を脱がせたりAEDを使用することは緊急避難行為であり、対象者を害するという意図がない限り法的責任を問われることはありません。女性に対する救命処置にあたって、周りの人たちが人垣を作って目隠しをしたり、救命テントを使用するという配慮も可能です。倒れた人の性別によって、救命処置がされないということがあってはなりませんので、女性に対しても迷わず救命処置をしてください。

子ども(小学生未満の未就学児)に対する救命処置に対しても、方法がわからないという人が多い結果となりました。未就学児への胸骨圧迫の指標は「胸の厚さの約1/3の深さまで」と大人(小学生以上)のそれとは異なりますので覚えておくとよいでしょう。パッドの種類や貼り方、電気ショックのエネルギーなども大人(小学生以上)とは異なりますが、AEDの音声ガイダンスや添付の説明に従って処置すれば心配ありません。機種によっては、共通パッドが標準装備されていたり、未就学児モードを搭載しているAEDもありますので、身近に設置されているAEDの種類を確認することもおすすめします。

突然の心停止から大切な命を救うには、その場に居合せた人による迅速な救命処置が不可欠ですが、本調査では、一次救命処置に対する知識不足や心理的な不安・抵抗感を持っている人が多いことがわかる結果となりました。 こうした不安や抵抗感を低減するには、積極的な救命講習の受講やインターネットなどを利用した救命処置の手順の確認など、日頃の学習や訓練が有効です。

旭化成ゾールメディカルのAEDサイトでは、「AEDの使い方と心肺蘇生の流れ」が学べるコンテンツを多数ご用意しています。一次救命処置やAEDについての疑問にお答えしている「よくあるご質問」もぜひご活用ください。 旭化成ゾールメディカルは、「ひとりでも多くの目の前の命を救う」ことをミッションとし、AEDをはじめとする製品群と胸骨圧迫の技術の普及を通じて、誰もが一次救命処置ができる社会を目指しています。